まずは、なぜ降格を希望しているのかを確認する
業務量の調整、配置転換、役割の見直しなどによって解決できるのであれば、必ずしも降格する必要はありません。そのうえで本人の希望を受け入れる場合は、本人が降格を希望した経緯、降格後の役職や仕事内容、給与や手当がどのように変わるか、会社として降格を認めた理由などを明確にしておきます。
特に給与や役職手当が下がる場合は、本人からの申し出だからと簡単に処理せず、人事制度や就業規則との整合性を確認します。降格に伴う賃金減額については、その根拠や合理性が問題となった裁判例もあります。また、降格を希望する従業員がいること自体を、異常なことと考えない方がよいでしょう。例えば営業職で、昇進によって部下の育成やマネジメントに時間を取られ、自分の営業活動ができなくなったと感じる人もいます。管理職として昇進することだけが、すべての従業員にとって望ましいキャリアとは限りません。
確認ポイント
- なぜ降格を希望しているのか
- 業務量や配置の変更で解決できないか
- 降格後の職務や責任を明確にしたか
- 給与や役職手当がどう変わるか
- 就業規則や人事制度と整合しているか
- 本人の希望と会社の判断を記録しているか
こんなケース、どうする?
「管理職を辞めて一般職に戻りたい」と言われた。
まず、管理職を続けられない理由を確認します。マネジメントそのものが合わないのか、一時的に業務負荷が高くなっているのかによって対応は変わります。
「給与が下がってもいいので降格したい」と言われた。
本人が了承しているからと、その場で決定するのは避けます。降格後の職務、給与、手当などを具体的に説明し、人事制度との整合性を確認したうえで判断します。
営業に専念したいので管理職を降りたいと言われた。
本人の能力不足とは限りません。管理職と専門職のキャリアを分けられる会社であれば、降格だけでなく、専門職への転換なども選択肢になります。マネジメント負担が理由であれば、昇進を断られたらも併せて確認してください。