1. 内定承諾後辞退のダメージ
内定辞退と、内定承諾後の辞退はインパクトが違います。
内定辞退は、まだ選考プロセス上の分岐の一つです。
一方、内定承諾後辞退は不測の事態とも言えます。
時期によっては再募集をかけても間に合わず、人員計画がずれてしまうこともあります。
受け入れ準備や貸与物の準備が無駄になってしまう可能性もあるでしょう。
ちなみにですが、内定承諾後に他社選考をやめるよう強要する「オワハラ」は問題ですので避けましょう。
また、内定承諾後辞退に対して法律を振りかざして撤回を迫ったり、損害賠償を請求したりするのも現実的ではありません。
ダメージは深刻であっても、内定承諾後辞退そのものは受け入れるほかなく、企業側の対応としては予防に終始せざるを得ないというのが実情です。
2. 内定承諾後辞退の理由
内定承諾後辞退の理由としては、条件のよい他社から内定をもらったというケースが最も多く、これを防ぐ術はほとんどありません。
もちろん辞退の申し出があった時点で待遇について交渉することは可能かもしれませんが、すでに辞退を口にした後では撤回しづらいこともあるでしょう。
むしろグリップ期間中に対応しなければならないのは、「内定ブルー」と呼ばれる心理状態です。
- 本当にこの会社でやっていけるのだろうか
- 別にもっとよい選択肢があったのではないだろうか
- 友人と比較をしてしまった
など、新しい環境を迎えるにあたり不安が増大するのは、仕方のないことなのかもしれません。
3. グリップの方法
企業はグリップ期間中の施策として、
- 定期的な面談(人事やOB・OG、役員など)
- 懇親会
- 会社や現場見学会
- 社内報の送付
など、企業の文化や雰囲気を知ってもらう機会を設けるのが最も効果的な方法として挙げられます。
そのほかには、グリーティングカードやメッセージカードを送り、自分に目を向けられていることを実感してもらう方法や、中には家族宛にメッセージカードを送るというパターンもあります(これは賛否が分かれるところかもしれません……本人は嫌がるかもしれません……)。
また、これから同期となり、おそらく同じ不安を抱えているであろう内定者同士の関係性を深めることで、不安を共有し孤独感を解消するような取り組みもあります。
- 内定者同士の交流会
- 資格試験に向けた勉強会
全社のキックオフへの参加や内定式なども、あるいはグリップの施策の一つといえるかもしれません。
答えがない問題としては、「どの程度の頻度が最適か」ということです。
人事側のリソースや、学生・求職者側のスケジュールを鑑みると、「毎月」では多すぎるように感じられます。
4. まとめ
内定者同士の交流を図るなら、LINEグループを作るといった手段も有効かもしれません。
また、人事部とのやり取りの頻度や内容などを踏まえ、「内定承諾後辞退」のリスクを検知するAIシステムもあるようです。
とはいえ、人と人との気持ちに関わる話ですので、AIや自動化で解決できる余地はそれほど多くないでしょう。
内定者グリップは企業のブランディングの一環だと割り切り、ある程度の工数を割くよりほかはないのかもしれません。