1. はじめに
Google Workspaceを導入している企業では、次のようなサービスを日常的に利用しているのではないでしょうか。
- Gmail
- Googleドライブ
- Googleフォーム
- スプレッドシート
これらのサービスをGoogle Apps Script(GAS)で連携させることで、比較的低コストで社内システムを構築できます。
もちろん、すべてのシステムをGASで構築することが最適とは限りません。 しかし、30〜300名程度の企業であれば、総務や人事、情シス業務を支援する仕組みとして十分に活用できる場面があります。
2. このシリーズについて
このシリーズのコンセプトは、「今あるリソースを最大限に活かすこと」です。
すでに導入されているGoogle Workspaceを活用し、総務業務に役立つ社内システムを一つずつ実際に構築していきます。
コードの詳しい解説は最小限にとどめ、「どのようなことが実現できるのか」を中心に紹介します。
シリーズでは、以下のようなシステムを作成していく予定です。
- 従業員管理システム
- 健康診断受診管理・自動リマインドシステム
- 組織管理・ワークフローシステム
- 有給管理・勤怠報告システム
- 簡易慶弔手配システム
- 備品管理システム
- 社内ポータル
- その他、総務業務で役立つ「パッケージソフトでは対応しづらい」小規模な業務システム
3. なぜGASなのか
このシリーズでGASを採用する理由は、次のとおりです。
- すでにGoogle Workspaceを契約していれば、追加の開発環境をほとんど必要とせず始められる
- Google Workspaceの認証・権限管理を活用できるため、認証機能を一から実装する必要がない
- スプレッドシートで管理している既存データを、そのままデータベースとして活用できる場合がある
- JavaScriptをベースとしているため、比較的学習しやすく、保守や引き継ぎもしやすい
- Google Workspaceとの親和性が高く、フォーム・メール・カレンダー・ドライブなどとの連携が容易
もちろん、GASにも向き・不向きがあります。
大規模な基幹システムや高度なトランザクション処理には適していません。 しかし、総務・人事・情シス業務で発生する「少し不便」「あと一歩自動化したい」といった業務には、非常に相性の良い開発環境です。
本シリーズでは、実際にシステムを作りながら、Google Workspaceだけでどこまで社内システムを構築できるのかを検証していきます。