緊急度に応じて連絡先と伝え方を変える

一般的には、電話やメールなどで連絡を残したのであれば、遅くとも翌営業日中には何らかの返信が欲しいところです。しかし、2、3日経過したところで、すぐに本社や上役へクレームを入れるというのも、場合によっては早急かもしれません。

もちろん、契約上の対応期限が定められている場合や、設備の故障など緊急性が高い場合は別です。こうした場合には、営業担当者からの返信を待つのではなく、契約で定められた保守窓口や緊急連絡先へ直接連絡する必要があります。

一方で、緊急性が低い問い合わせであれば、営業担当者に再度連絡を取り、「先日お問い合わせした件について、〇月〇日までにご回答をお願いいたします」といった形で、回答を希望する期限を明確に伝える方法もあります。それでも連絡が取れない場合には、会社の代表窓口や営業部門の責任者へ連絡することを検討します。この際、最初から感情的にクレームを入れるのではなく、これまでの連絡状況を伝え、対応可能な担当者を確認する方が、問題の解決につながるかもしれません。

関係悪化や契約解除のリスクも考えておく

基本的には、必要な連絡に応じない先方の対応に問題があると考えられます。しかし、クレームを入れた結果、取引先との関係が悪化し、サービスの継続や契約の見直しに影響する可能性も考えておく必要があります。特に、複合機や警備設備、基幹業務に関わる機器など、すぐに代替できないサービスの場合は注意が必要です。仮に契約を解除することになっても、代替業者の手配や機器の入れ替え、撤去費用などが発生する可能性があります。また、契約期間の途中であれば、中途解約に関する違約金などの条件を確認する必要もあります。

そのため、こちらが不利にならないよう、十分に連絡を試みた履歴や、返信・応答がなかった事実を記録しておくことが重要です。電話をした日時、送信したメール、回答を依頼した期限などを残しておけば、後から経緯を説明しやすくなります。ただし、連絡が取れないことだけで、直ちに契約を解除できるとは限りません。保守契約などがある場合は、契約上の対応義務や連絡体制、契約解除に関する条件を確認する必要があります。

発注者側なので、感情的にクレームを言いたくなることもあるかと思います。しかし、総務として重要なのは、営業担当者への不満を伝えることではなく、必要なサービスを安定して提供してもらうことです。取引先との関係が悪化した場合や、契約を解除することになった場合のリスクまで考えたうえで、段階的に対応することが周到でしょう。

確認ポイント

  • 問い合わせの緊急度を確認しているか
  • 契約上の対応期限や保守窓口が定められていないか
  • 電話やメールなど、連絡を試みた履歴を残しているか
  • 回答期限を明確に伝えているか
  • 営業担当者以外の連絡先を把握しているか
  • 契約解除や業者変更による業務への影響を確認しているか
  • 中途解約の条件や違約金の有無を確認しているか

こんなケース、どうする?

営業担当者にメールを送っても2、3日返信がない

まず、問い合わせの緊急度を確認します。緊急性が低い場合には、電話や再送メールなどで連絡を取り、回答を希望する期限を伝えます。それでも連絡が取れない場合には、会社の代表窓口や営業部門の責任者へ連絡することを検討します。

複合機が故障しているのに営業担当者と連絡が取れない

保守契約がある場合は、営業担当者ではなく、契約で指定された保守窓口へ直接連絡します。契約上の対応時間や修理対応の条件を確認し、必要に応じて代替機の手配なども相談します。

本社や営業責任者へクレームを入れてもよい?

連絡が取れない状態が続いているのであれば、営業責任者などへ連絡することは問題ありません。ただし、最初から感情的に抗議するのではなく、問い合わせの内容、連絡した日時、返信がない状況などを整理して伝えます。目的は担当者を非難することではなく、必要な対応を受けられる状態にすることです。

連絡が取れないことを理由に契約を解除できる?

連絡が取れないという理由だけで、直ちに契約解除が認められるとは限りません。契約上の義務違反に当たるか、催告が必要か、中途解約の条件がどうなっているかなどを確認する必要があります。また、代替業者の確保やサービス停止による影響も検討します。

営業担当者を変更してほしいと依頼してもよい?

担当者と継続的に連絡が取れず、業務に支障が生じているのであれば、担当者の変更や別の連絡窓口の設定を依頼することも考えられます。契約解除よりも負担が小さく、問題を解決できる場合があります。